| 東の果ての国 |
| 教団本部にエクソシストとして連れてこられて以来、長い間、自国はもちろんアジアの地を踏むことすらなかった。 「きれい……」 うっとりと空を見上げる。極東の地は今、春。とても短い花の季節を迎えている。うす紅色というよりはいっそ白に近い花が満開に咲き誇り、風に舞ってハラハラと落ちてくる様はまさに桃源郷。 手のひらにひとひらを受け止めると、そっとその艶やかな感触を確かめる。しっとりとした手触りは丁寧に手織りされた高級なシルクのようだ。 じっと木を見上げたまま動こうとしないリナリーを少し離れたところからアレンが見つめている。風景に溶け込んでいて声が掛けにくくて先刻から動けないのだ。 落ちてきた花びらがリナリーの黒い髪を飾っていく。 「アレンくん?」 ふ、といきなり振り向いたリナリーがアレンを見つけて微笑む。 「そろそろ、出発の時間だから……」 見惚れていたとは言えず、とりあえず当初の目的だけを告げることにする。 「迎えに来てくれたんだ、ありがとう」 行こう? と腕を取られる。 「あ……」 前髪に残っていた花びらに手を伸ばすと、ハラリと舞い落ちて視線を奪われる。 「行こ?」 自然な仕草で手をつながれて、引かれるようにしてみんなのいる場所へと急ぐ。 「おっそーい! アレンどこまで行ってたんだよ」 ニヤニヤとラビが嗤っているところを見ると、なにか良からぬことを考えていそうだったけれど、実際リナリーに見惚れていたアレンとしてはどうにも分が悪い。花の精みたいだ、なんてベタなことを考えていたなんて知られたらなんて言われることか。 「では、行くとするかの」 ブックマンの合図でみんなの顔が引き締まる。束の間の……ほんの束の間の休息だった。 fin |
| なにが言いたいかよくわかりません(汗 桜の花はリナリーちゃんに似合いそうだな、とかそんな程度のことです。似合いそうでしょ? ね? ね?(←強制するなって感じですか?) 雰囲気のある娘なので、桜はばっちしだと思うのですよ。相変わらず、シーンの抜き書きでストーリーもなにもあったもんじゃないですが、それはそれってことで(笑) SS中には「桜」とは書いてませんが日本語で花と言えば桜なわけです、はい。 |