ハートでテレパス
「ゆかりちゃん、おとなりにお使いに行って来てちょうだい」
「はーい」
 お隣のお兄さん、わたしより5つ年上の大学2年生。拓哉さんて言うのよね。
 実は昔からわたしのあこがれのお兄さんなの
 お兄さんがいるといいな〜。
 ピンポーン、呼び鈴を押す。
「はーい」
 程なくして、扉が開いた。
 きゃー、お兄さんだ、お兄さんだ、どーしよ〜(*_*)
「あ、あの、これ、マ、母のおつかいで……あの、おばさんに……」
 心の準備が出来てなかったわたしはかなりどもってしまったかも……(恥)
「えっと、おふくろに渡せばいいのかな?」
「……渡してもらえばわかるって言ってました」
「じゃ、預かっとくよ」
 荷物を渡そうとして、手が触れる。
 あ、これ……拓哉お兄さんの思念だ……。わたし、実は接触感応者(超弱いけど一応テレパス)なのよね。
 お兄さんの頭の中に、次々とわたしの成長過程がよみがえる。あたたかい感情が流れ込んでくる。

『げっ、ムネが! 谷間が見える』
 ま、まずいよ、これ。隣の中学生はまだ小さくて、どうしても上から見下ろす形になってしまうので、タンクトップの隙間からムネの谷間が覗けてしまう。
『ちょーはつしてる……わけじゃないよな?』
『かわいーよなー、こんな真っ赤になっちゃって……はは、何考えてんだ、俺は(;^_^A』
 DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI DOKI
『最近の中坊ってイイ躰してるよなァ』

 やだ、拓哉お兄さんたら、Hなこと考えてる。

 軽く、抱きしめてKiss。
 首筋をすべりおりて、上を脱がせる。小さな手でムネを隠す。抱きしめて、キスを繰り返す。スカートが落ちる。
 全裸で、写真集のように色々なポーズが浮かんでは消えていく。

 や……だ、なに、これ?
 ちょっ、はずかしーよー(;^_^A

 なんか、ヤバイよ、これ。
 そんな表情されると想像が止まんなくなるじゃん。

 首筋に舌を這わせる。まだ大きくなりきらないムネをゆっくりと揉みほぐす。

 や、ん……なんか変な気持ちになってきちゃう……

 全身にキスの雨を降らせる。軽く、ついばむように。またねっとりと、舐めまわすように。
 そして、ひとつになる。

 あ、ん。お兄さん、すごい……わたし、もう……

「……ちゃん、ゆかりちゃん?
「どうかした? ボーっとしちゃって」
「え? あっ」
 やだっ、わたしったら……恥ずかし〜(;>_<;)
「なっ、なんでもないで〜す」
「そう? じゃこれはおふくろに渡しとくね」
「はーい、お願いしま〜す」

 突然、脳裏にバラの花束。

 …………

「あ、あのっ」
「あの、わたし……拓哉お兄さんのことっ」

Fin